Creator's Sessions[前編]

伝統技法を用いた西形彩庵さんの染織アートは、色彩の鮮やかさと繊細さが印象的。 矢口加奈子さんの切り紙アートは絶妙な色の組み合わせが魔法のように心を捉えます。 Xperia Z5も、これまでのスマートフォンにはない独特な色と質感が大きな魅力になっています。 トークセッションの前編、話題はまず「自分が好きな色」からスタートします。

「切り紙」を多彩なかたちで
表現する作家

矢口 加奈子

Kanako Yaguchi | 切り紙作家

「切り紙」で生まれる独自の模様を、バッグやアクセサリーなどのデザインとして幅広く展開。
「歓 よろこびのかたち」という自身のテーマを掲げながら、個展を中心に、作品集や絵本などの書籍の出版をはじめ、グッズデザインやワークショップイベントなど多岐にわたる分野で活躍している。
矢口さんホームページへ
http://www.yorokobinokatachi.com/

数多のソニー製品を担う
デザイナー

村井 薫

Kaoru Murai | CMFデザイナー

これまでに、数多くのソニー製品のパッケージデザインおよびCMF(カラーマテリアルフィニッシュ)デザインを担当。ヘッドホン、記録メディア、PC、カメラ、モバイル機器など、手掛けたカテゴリーは多岐に渡る。Xperia Z5とXperia Z5 PremiumにおいてはCMFに携わり、さらに製品のマーケティングコミュニケーションに至るまで、幅広くデザイン開発を担った。

伝統工芸を現代的に
アレンジする染織画家

西形 彩庵

Saian Nishikata | 染織画家

栃木県伝統工芸士である両親の元、幼いころから手織り、手染め、手描きの伝統技法を学び、2016年2月に染織画家として、栃木県伝統工芸士に最年少で認定される。 伝統技法と現代の感性をミックスさせた色彩豊かな「染織アート」スタイルで、海外でも作品展示を行っている。
西形さんホームページへ
http://www.nishikata-saian.com/

「自分の色」を見つけるには

西形は、染色の調合にこだわることで独特のビビッドな色合いを生み出している。

西形好きな色……ですか、ひとつに絞るのは難しいですよね。私は目にガッと入ってきて脳に刺激を与える色が好きかな。

村井私もなにか1色ということではなくて、落ち着いたトーンのやさしい色全般が好きですね。やっぱり組み合わせによって、その時々で変わるので。

矢口私は好きな色は一応ピンクです。って言うとギョッとされることも多いのであまり言いたくないんですけど(笑)。
西形さんや村井さんは自分の創作の中で色を作るときには、どういうやり方をしてるんですか?

西形私は三原色を混ぜあわせて染めることを中心にしてます。単色や生成りのものだと、結局その染料や生地のメーカーさんの色になってしまうんです。自分の色を出すために、三原色といっても、赤をピンクに、ブルーを空色に、黄色をレモン色にしたりして、ビビッドな明るめのトーンに変えて染めることが多いです。水で薄めたりして濃淡を出しているので、ピンクでも薄いものと濃いものを出すのでは調合が違ってきます。

矢口切り紙も形だけでなく色味が大切なので、色にこだわるところは一緒ですね。しかも私の場合は、切り紙をテキスタイルなどに落としこむという二次的な使い方もしているので、色を調合することも多いんです。
どんな色がいいのかは、とにかく手を動かして考えます。目標の色をあらかじめ決めるのではなくて、パレットでいろんな色を混ぜ合わせながらピンとくるものを探していって、ようやく巡りあうようなやり方です。なので、西形さんと近いものがある気がします。村井さんはデザイナーですから、私たちとはまたやり方が違うものかもしれませんね。

村井いえ、私もお二人と同じですよ。たとえばXperia Z5のピンクは、ベージュっぽくもあり、少し紫色にも見えたりするような、ニュアンスのある色にしたかった。そのために、サンプルになるモックアップ(模型)をたくさん作るんですね。そこで輝度感や色味を調整して、他のカラーとの組み合わせを考慮しつつ、周囲のいろんな要望も聞きながら完成形に近づいていきます。

素材や加工が、色の表情を大きく変える

布を使った矢口の作品。切り紙からテキスタイルを作成しており、繊細な色の組み合わせが魅力的だ。

西形自分の頭の中にある色がなかなか作れないときには、「なんで出せないんだよ!」って自分にがっかりすることはないですか?(笑)。私はよくあります。強めの蛍光色をよく使うんですが、そればかりだと飽きることも多くて。

矢口しかも、自分の理想の色が出せているかどうかの差って、他人から見たら全然分からないほど微細なものですよね。でも、自分のなかではものすごい葛藤がある。その判断基準をことばで説明できないからこそ、形にしているのかもしれません。
スマートフォンのような製品も、素材やちょっとした加工の違いでも表情が微妙に変わるものなんですか。

村井はい。特にXperia Z5に使ったフロストガラスの場合は、表面の艶消し具合や透過度によって色の見え方がガラッと変わります。実際に作ってみると想像していた色と全然違うこともあって。特に、今回のようにこれまでにない色を目指しているときは想像がつきにくいので、色を選んで、モックアップを作って、調整して、またモックアップを作って……という試行錯誤を繰り返します。
これという色が出るまでは、最初はどれがいいか自分でも迷いながらアーティスト的な発想で色を考えているので、そこはお二人と共通しているかもしれません。

矢口あ、一緒ですねー(笑)。Xperia Z5はどの色にもしっとりした水や霧のような自然現象の質感がある気がします。まるで色が空間をつくっているような。

村井素材の組み合わせによって、立体的な色を作ることに力を入れました。透明なガラスだと直接的に色が見えてしまいますが、今回は色と光の質感に深みや奥行きを出すために、フロストガラスを使ったんですね。フロストガラスを通して光がはねかえると、それぞれの色でいろんな表情が出てくるんです。

西形ホワイトもふつうの白じゃないですよね?

村井ホワイトは白にもシルバーにも見えるようトーンに変化を持たせています。真っ白には見えないんですけど、触り心地とのバランスをとりながら白い光が極力出てくるようにフロストガラスの艶消し具合を調整しました。矢口さんは、グリーンのXperia Z5をお使いですよね?

矢口はい。私がいちばん好きな色はピンクなんですけど、グリーンも大好きで。こういう渋いグリーンはなかなかないんですよね。例えると、エンジンは最新だけど見た目はクラシックな、イギリスの高級車みたいなイメージを勝手に重ねて選びました(笑)。高級感がありつつ、他のいろんなカラーや私が持っているものとも組み合わせやすい、絶妙な色合いです。

村井そうなんです(笑)! そこが大事で、木製のダイニングテーブルの上に置いても、オフィスのデスクにあっても違和感がなくて、男性にも女性にも似合うようにデザインしました。

ナチュラルなデザイン、
ファッショナブルなデザイン

矢口スマートフォンで、そこまで色にこだわるものはなかなかないですよね。

村井派手でファッション性が高いものを目指すのではなく、使う方の日常生活にしっくりくるようなニュートラルな色を揃えたいと思っていたんです。家の中でも外でも毎日持ち歩くとなると、さっぱりしすぎていても物足りないですよね。ちゃんと作りこまれているけど、地味すぎにも派手すぎにもならないようにバランスをとっています。
ところで、西形さんが選んでくださったXperia Z5 Premiumのクロームモデルは、フロストガラスを使った通常のモデルとは一味違う質感です。どうしてこれを選んで下さったのでしょう? 実は、このモデルを使っている女性の方には初めてお会いしたんですよ……。

西形私はむしろ、派手さを求めてこのモデルを使っているんです(笑)。フロストガラスのナチュラルさとは違って、鏡のようなXperia Z5 Premiumのガラスは、これを持っているだけでおしゃれに見える刺激があります。でも、強い主張があるのに、カメレオンのようにガラスに風景を映しこめるので邪魔はしないというか。

村井それはすごく鋭いご指摘です。Xperia Z5 Premiumのクロームとブラックは、実は通常のZ5とはターゲットの想定が少し違うので、デザインの方向性も違っています。でも、光の中に溶け込ませて、そこに映り込む世界で自分を解き放てるようなデザインを、ファッション的な感覚で気に入っていただける方もきっといらっしゃるだろうと思っていたので。

西形これを落としてしまったらどうしよう……と思って分厚いカバーも買ったんですけど(笑)、本当はカバーもしたくないぐらい好きです。どのモデルのデザインも、使う人に似合うようにしっかり練られているんですね。

矢口私も西形さんも、村井さんの思惑にすっかりハマっていましたね(笑)。

New Xperia

  • au Xperia Z5
  • docomo Xperia Z5
  • softbank Xperia Z5
  • docomo Xperia Z5 Compact
  • docomo Xperia Z5 Premium