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Xperia Ear Duoが視覚障害者の心強い味方になる

2018年6月21日(木)、東京・世田谷区の世田谷区立総合福祉センターで「福祉用具展示相談会」が開催された。
この展示会では障害を持つ方々の一助となるべくXperia Ear DuoとXperia Touchが展示され、来場者からの好評を得た。

歩行時に周囲の音を聞き取れる素晴らしさ

展示をプロデュースした木村さん。「Xperia Ear Duoを使えば、視覚障害者の外出スタイルが変わってくる期待がある」とも

視覚障害指導担当者の木村仁美さんは、Xperia Ear Duo展示のきっかけをこう語る。
「視覚障害者は、歩いているときに周囲の風景を音で感じ取っている。そのため密閉型のイヤホンで耳をふさいでしまうと外部の情報が取れず、スマホからの情報と両立できない悩みがあった。しかしXperia Ear Duoならその問題を解決してくれる。ある意味、理想のデバイスと言えるかもしれない」

世田谷区立総合福祉センターの正面ホールに展示されたXperia TouchとXperia Ear Duo

正面ホールに展示したデモブースにはたくさんの人が訪れた。イベント後のアンケートでもXperia Ear Duoを目当てに足を運んだ人も多かったそうで、じわじわと視覚障害者の間でも認知度が高まってきている。

ステレオで聞こえる快感と疲れない装着感

発売直後、銀座のソニーストアで購入した照井さん。今では外出時の必携アイテムとなった

会場では、すでに購入されている照井さんに話を聞くことができた。「発売前からチェックしていて、すぐに手に入れた」と話すほど惚れ込む照井さんを惹きつけたのは、外の音がステレオで聞こえること、そして下掛けで耳を圧迫しないデザインだ。

タッチパッド操作の説明を受ける照井さん。視覚障害者にとっては、ジェスチャーと並び重宝する機能だ

「外出するときはスマホのナビを使うことが多いが、これまで使っていたヘッドセットでは耳がふさがれて周りの音が聞こえなかった。その点、Xperia Ear Duoは外部の音が直接入ってくる。これは視覚障害者にとってすごい安心感につながる。また、視覚障害者は遮光眼鏡を使う人も多いが、Xperia Ear Duoは眼鏡と干渉しないためずっと着けていられる。皆にも薦めていきたい」(照井さん)

Xperia Touchが示した可能性

リアルタイムで会話が字幕になって投影される。展示会で重宝するカメラ三脚+三脚マウントホルダーを使用した投射台で、壁写しがより自由になる

Xperia Touchではコミュニケーション支援アプリの「UDトーク」による聴覚障害者向けのデモを行った。数々のYouTuberが使用している高品質マイク「ECM-PCV80U」(ソニー製)によってクリアに音声を拾い、それを音声認識技術を用いたUDトークがリアルタイムで字幕にしていく。その字幕をホワイトボードに映し出すことで、スムーズな情報共有を実現した。

デモは言語聴覚士の職員も大満足だったとのこと。今後は福祉施設の受付に置いたり、手話の使えない中途聴覚障害者向けのコミュニケーションツールにしたりなどの活用が考えられる

もともとUDトークは「会話の見える化」アプリとして定評がある。大きな画面でのメリットは一度に多人数で情報を共有できる点。そして後からゆっくりと文字を見ることができる点だ。ビデオ通話なら、相手を見ながら手話を介したコミュニケーションが可能となる。

UDトークについてはこちら

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