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VOICES コラムニスト/映像技術者 小寺 信良 「Xperia 1は映像制作のワークフローを変える可能性を秘めている」

元テレビマンという経歴から、映像制作機器への造詣が深いコラムニスト/映像技術者の小寺信良氏。
映像機器展を精力的に取材し、最新のプロの映像制作現場を知り尽くした小寺氏にXperia 1の印象について伺った。
また本記事後半では、氏が特に感銘を受けたというXperia 1のディスプレイ開発を担当した松原直樹氏を交え、開発秘話にも迫る。

コラムニスト/映像技術者 小寺 信良

コラムニスト/映像技術者

小寺 信良

コラムニスト/映像技術者

小寺 信良

18年間、バラエティー、報道、コマーシャルなどを手がけるテレビ番組の編集者として勤務したのちに独立。実際に映像制作に携わった経験を活かしつつ、一般の方にもわかりやすい語り口による製品レビューは、業界内外から厚い信頼を得ている。現在は活動の場を東京から生まれ故郷の宮崎に移しつつ、海外取材をこなすなどエネルギッシュに活動している。

『聖域に踏み込んで挑戦するXperia 1に衝撃を受けた。』

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NAB Show会場にて(小寺信良氏撮影)

Xperia 1との出会いがとても印象的と伺っていますが、詳しく教えてください。

小寺 : 僕が初めてXperia 1を見たのは、放送・映像業界の世界最大の展示会「NAB Show」開催前のソニープレスカンファレンス。カメラコーナーに寄ったら、映画の撮影現場で広く使われているCineAlta(シネアルタ)カメラ「VENICE(ベニス)」にXperia 1を接続して、技術展示されていました。そのXperia 1の画面には、VENICEのカメラステータスが表示されていたんです。これで絞りがいくつか分かるんだ、映像制作の現場で基準器として使われているマスターモニターのしっとりしたトーンにこんなにも近づけられているんだ、これコンシューマーに売るんだ…って、夢中で眺めていました。開発担当の方がその場にいらっしゃったので、率直に「これは映像制作のワークフローを変える可能性があるので、現場の全員に持たせるソリューションをアピールしたら、きっと反響がありますよ」ってお伝えしたんです。撮影現場って、マスターモニターを1台しか置いていないんですね。電車に乗るように人が並んで、交代でマスターモニターを覗いて、撮影素材の確認をしているんです。でもXperia 1が撮影機器に接続できる環境が整えば、将来的にはメイクさんや衣装さんが手元にXperia 1を持って、自分の担当箇所を撮影後にすぐチェックできますよね。そんな簡単にマスターモニターに近い画作りができるものは作れないし、あったら困るほどの聖域だったと思います。でもXperia 1は、そこに踏み込んで、技術開発を進めている。本当にすごいことだと思います。

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NAB Show会場にて(小寺信良氏撮影)

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Xperia 1で一番評価しているのは、やはりディスプレイですか?

小寺 : そうですね。テレビって、まず解像度が「4K」になって、その後ダイナミックレンジが広がって「4K HDR」の時代になり、さらに「BT.2020」という広色域の放送規格に対応したので、実は3段階で進化したんです。その違いを知らない方も多いので、Xperia 1がその3つにフル対応しているという認識があまりないかもしれません。有機ELディスプレイを採用したXperia 1は、10万円ほどで買える4K、HDR、BT.2020に対応するモニターと言えるかもしれません。

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実際にXperia 1でHDRコンテンツはご覧になりましたか?

小寺 : 見ました。Xperia 1ならではの、しっとりしたしなやかなトーンが、とても新鮮に感じましたね。でも、これからXperia 1に触れる方に、ちょっとアドバイスしておきたいです。HDRは、すごく明るいと認識されているので、ディスプレイの最大の明るさでは見ないかもしれません。でも画面全体で1000cd/平方m出るようなライティングってあまりないんですよね。真っ白でなにも見えないですから。真っ暗な漆黒のなかに尖った明るさの部分が1000cd/平方mあるというのがHDRの世界。Xperia 1では、ぜひディスプレイの最大の明るさで見てください。Xperia 1のポテンシャルを最大限活かして映像を楽しめると思います。

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『映像の勉強をしている
学生さんに、ぜひXperia 1を使ってほしい』

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映像制作の第一線でご活躍されていた経験から、シネマ撮影機能「Cinema Pro」はどう捉えていますか?

小寺 : Cinema Proは、ロケハン(撮影前の下見)を完璧にこなせると思いました。カメラの画角が3種類あるし、ズームで任意の倍率にできるから、この場所、この時間、この日差しで、何ミリでVENICEで撮ったら、どんな映像になるのかXperia 1一台でわかるというのは、すごく重宝するはずです。

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サブモニターとして、ロケハンのカメラとして、映像制作の現場でXperia 1が活躍できる可能性は高そうですね。

小寺 : そうですね。今映像制作の現場で活躍している方々に限らず、映像の勉強をしている学生の皆さんには、ぜひ持ってほしいです。Xperia 1を持って街へ出かけて、実際に映像コンテンツを作ってほしい。映画なり映像制作の現場に入ってから、VENICEのファインダーを覗けるまで、たぶん20年ぐらいかかるんですよ。それが今すぐ体験できるんだから、絶対にお勧めしたい。今現場でクリエイティブに関わっている人にとっては、サブモニターとして手元に持っているのは必須かなと考えています。撮影現場で、俺はこっちで見るからって、映像をXperia 1に飛ばしてもらってモニターする、というのが当たり前になって欲しいです。

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